「男はつらいよ」にはまる
はまってしまった。
元々こういう雰囲気の邦画が大嫌いだったのに。
(「釣りバカ日誌」と二大苦手な映画だった。なんか人情の押し売りみたいで気持ち悪いと思っていた。)
車寅次郎はひとつひとつのシーンだけを見ているとすぐにカッとなって空気を悪くするし、感情だけで行動する大バカ者、に見えるのに。
なぜか全編を通すとかっこいい(クール)のである。
まだすっきりとした言葉で言い表せていない。
人生はこれでいいんだ、と安心させてくれる、ホッとする何かがあるんだと思う。
だから私くらいの年齢になってくると心の隙間にスッと入り込んでくるんだと思う。
そういえば、最近サッカー選手の三浦知良も「男はつらいよ」にハマっているらしく、先日何かの記者会見でまじめな顔をして寅次郎の衣装で登場していた。
もしかしたら私だけでなく、時代が寅次郎を求めているのかもしれない。
それでは、また明日。
一番贅沢なこと
東京の、山手線の内側で一番贅沢なこと。
それは広いことだ。
みんなだまされてはいけない。
どんな高級車であろうと、
どんな高級腕時計であろうと、
どんな高級食材を使ったフルコースであろうと、
東京では広いという贅沢には勝てないのだ。
そういう意味で、私がここは贅沢だなと思っているお店。
ここは虎ノ門という都心の一等地にあるくせに、
ソファ席の間隔が無駄に広い。
通路も、都心の店とは思えないほど歩きやすい。
こんな店でいっぱいたかだか300円程度のコーヒーでくつろげるなんで贅沢すぎる。
では、また明日。
r.gnavi.co.jp東京を感じる風景
京葉線に乗って新木場あたりから葛西臨海公園、舞浜、新浦安まであたりの車窓の風景に東京を感じる。
「関東平野に広がる首都圏」という小学校の社会の授業で習うような東京だ。
高架を走る京葉線の車窓から北側をみればどこまでも広がる平野に住宅とマンションが無限に広がっている。山がなく、目に見える限界まで市街地だ。
南側をみると湾岸の工場や倉庫、マンションが続く。
海と陸の境界線を戦後の日本人が開発し尽くした姿が広がっている。
そこを極太の動脈のような首都高湾岸線が並走している。
「自然にやさしい、人の暮らしに寄り添う」
などの甘い言葉とは対極の、
「経済発展が最優先。それ以外は後で付け足せばOK」
と言い放つ、高度経済成長期の現実的な潔さを感じるのだ。
日曜日に京葉線に乗ってディズニーランドに行く人たちにまみれこの景色をながめていると、現実と非現実がごっちゃになって、なぜかめまいを起こしそうになる。
では、また明日。
漫画「岡崎に捧ぐ」
大好きな漫画をご紹介。
第一弾は、
「岡崎に捧ぐ」。
90年代を舞台にした、ゲーム好きな女の子二人の回顧録。
二人の日常のおもしろい話を中心に、一話完結で展開していくのだが、
全5巻を通して、小学校、中学校、高校生、専門学校、社会人と二人が成長していく姿が描かれる。
前半はふざけた話が多いが、後半に進むにつれてなぜか切ない気持ちになってくる。
なんでも楽しかった小学生時代からいつの間にか大人になってしまうのが、ごく自然に、だけどジワジワと描かれてるからだろう。
真綿で心を締められるような気持ちになる。
笑いがベースの漫画なのに。
この時代のゲームカルチャーが好きな人にもオススメ。
あと、表紙や扉絵も素晴らしい。
コミカルなキャラクターなのに背景の街並みがリアル。
漫画家の山本さほ氏はほんとうに絵がうまい。
では、また明日。
島田珠代と浅香あき恵の色気
吉本新喜劇でブサイクといえば島田珠代と浅香あき恵が思い浮かぶ。
もちろん、ブサイクというのはキャラクター上の設定である。
私は大学生くらいの頃から、この二人の色気が凄いなと思っていた。
ググってみるとやはりほかの人も結構同じことを感じているようだ。
それから20年ほど経ち、たまにテレビでこの二人を観ると、当然のようにいまだに色気を感じる。
島田珠代はいまは51歳、浅香あき恵はもう65歳である。
千鳥の番組で、島田珠代本人が、
「50のおばちゃんやで~!」って叫んでいただがその姿だけでもたまらなくチャーミングだった。(そして50に見えない)
底なしの明るさが放つ色気なのか。
ブサイクが突き抜けたところに色気が発生するメカニズムが知りたい。